古いピアノに求めていた音色を聴きました。
古いピアノに求めていた音色を聴きました。
商業的に突き詰められた今のピアノには無い、暖かさと明るさがあります。
このタイプのピアノは、イタリアでも二束三文で、
ミイラのように風化したピアノが多く、そこらじゅうに眠っています。
初めて本来の鳴りに近いものを聞きました。
しかし、以前よく作られたチェンバロと現代のピアノを並べて音色を確かめたとき、
あまりの差ににショックを感じ、
たぶん古いピアノは本来ならその中間の音色なんだろうとは想像していました。
この個体は垂直弦で構造がシンプル、
鉄骨もほとんど使用されていません。
ポクポク木魚のような音は少しだけ感じますが、
指の力が逃げている感じでなく、
鉄の使用量が極端に少ないので金属的な音がほとんどしないためだと思います。
求めるなら、ベルのようなきれいな鐘の音も聞こえてきたらいいかな?とも思いました。
また、演奏の方法もかなり変わるようで、
シンプルな分、ピアノが演奏に答えてくれるようです。
これから理解していこうと思っているので、違いを僕は見てきただけにとどまります。
イタリアで何百台もこのタイプのピアノは触ってきました。
それこそ毎日のように。
しかし、ミイラになった個体を触っていたのです。
それなら現代のピアノのほうが良く、
イタリアでも日本製のピアノが比較にならないくらい評価は高かったです。
ミイラピアノをを復元する有名な調律師にお会いして、
ピアノやチェンバロ、ほかの楽器の原理を理解しているエンジニアにもお話を聞き、
古いピアノを生かす、もしくはピアノの変化とともに変わって来た演奏方法を問う、
素晴らしい演奏をされる先生にお会いしました。
ワークショップ、音楽教室もされているので興味のある方は、お問い合わせしてみてください。
東京練馬区 天広音楽堂